波型スレート屋根の雨漏りが発生する原因は？修理方法や期間を解説

「波型スレート屋根で雨漏りが発生する原因が知りたい」
「波型スレート屋根からの雨漏りの修理方法や必要な期間を知りたい」

このような悩みをお持ちではないでしょうか。

本記事では、波型スレート屋根で雨漏りが発生する原因や修理方法、施工に必要な期間などについて解説します。

波型スレート屋根とは

波型スレート屋根とは、セメントを繊維で補強した屋根材「スレート」を波型に成形したものです。

軽量かつ耐久性だけでなく、コストパフォーマンスにも優れていることから、日本の建築物に広く使用されています。くわえて、耐火性も高く、鉄骨建造物の屋根や壁として使うことで「準耐火建築物」として利用できることから、工場や倉庫などで多く利用されています。

屋根材として優れている一方で、2004年以前の波型スレート屋根には、人体に悪影響をおよぼすアスベストが含まれている可能性がある点には注意が必要です。

修理や補修をする際にアスベストが飛散する可能性があり、修理・メンテナンス時の取り扱いが非アスベストの波型スレートとは異なるためです。

アスベストの有無を知りたい場合は、設計図や仕様書から建築された時期を確認するとよいでしょう。2004年以前の建築物であれば、アスベストが使用されている波型スレート屋根の可能性があります。

波型スレート屋根の特徴

波型スレート屋根の特徴をメリット・デメリットに分けて解説します。

メリット

波型スレート屋根の主なメリットは、以下の通りです。

メリット	詳細
耐久性に優れている	経年劣化による影響を受けにくく、メンテナンスにかかるコストを抑えられる
耐火性に優れている	法定不燃材料にも認定されるほどの耐火性を持ち、鉄筋構造の建物に使用することで「準耐火建築物」として利用できる
遮音性が高い	遮音性が高く、集中して作業をおこなう場所や大きな音が発生する建物の屋根に適している
コストパフォーマンスに優れている	他の屋根材よりも比較的少ないコストで利用できる

以上のメリットから、倉庫や工場などを中心に広く利用されています。

デメリット

波型スレート屋根は、多くのメリットを持つ一方、以下のようなデメリットもあります。

デメリット	詳細
土埃や苔などの汚れが付着しやすい	・表面がざらざらしていることから、汚れがつきやすく見た目が悪くなりやすい ・苔など一部の汚れは放置すると屋根材の劣化にもつながる
製造年によってはアスベストが含まれている	・2004年以前の波型スレート屋根には、健康被害をおよぼすアスベストが含まれている可能性がある

特に、アスベストが含まれている波型スレート屋根の取り扱いには注意が必要です。通常の状態であれば問題ありませんが、経年劣化などで表面がぼろぼろになっている場合、健康リスクが高まりますので早急に取り換えや修理などの作業をする必要があります。

また、アスベストを含んだ屋根材の解体は、実施できる施工業者が限られるだけでなく、作業する際に飛散防止対策や専用保護具が必要になることから、コストが高くなります。

波型スレート屋根の耐用年数

波型スレート屋根の耐用年数は20～30年ほどです。

上記の期間使用し続けるためには定期的にメンテンナンスをおこなうことが重要です。10年に1回程度を目安にして、塗装や清掃などのメンテナンスをおこなうようにしましょう。

ただし、アスベストが含まれている波型スレート屋根の場合、非アスベストの波型スレートと同様にメンテナンスをおこなうと健康被害が生じる可能性があります。そのため、事前にアスベストの有無を確認した上で、適切なメンテナンスをおこなうのをおすすめします。

波型スレート屋根で雨漏りが発生する原因

波型スレート屋根で雨漏りが発生する主な原因は、以下の3つです。

• フックボルトの劣化
• スレートの歪み・反り
• 苔の付着

それぞれについて詳しく解説しますので参考にしてください。

フックボルトの劣化

波型スレート屋根で雨漏りが生じる原因の一つが、屋根材を固定しているフックボルトの劣化です。

フックボルトの腐食や、建物内での作業からくる揺れや振動によって隙間が生じ、そこから雨漏りが発生するケースがあります。

スレートの割れ・反り

波型スレート屋根の割れや反りも雨漏りとなる原因の一つです。

スレートという素材は水分を吸収する性質を持つため、雨や雪などからくる水分の吸収を何度も繰り返すことで劣化が進み、屋根材が歪んだり反ったりすることがあります。

その結果、生じた隙間から水が浸入して雨漏りへとつながります。

苔の付着

苔の付着も波型スレート屋根で雨漏りが発生する原因と一つです。

波型スレート屋根が、湿度が高く日光が当たらない環境に置かれると苔が付着することがあります。苔は水分を保持する性質を持っていることから、放置することで腐食や歪みの原因となります。

【原因別】波型スレート屋根で雨漏りが発生した場合の修理・メンテナンス方法

波型スレート屋根で雨漏りが発生した際の修理・メンテナンス方法を、以下の原因別に解説します。

• フックボルトの劣化
• スレートの劣化（ひび・歪みなど）
• 苔の付着

ぜひ参考にしてください。

フックボルトの劣化

フックボルトの劣化に対しては、ボルトの交換やボルトキャップの取り付けなどが効果的です。

ボルトの交換は、腐食や歪みによる穴あきを防ぐだけでなく、屋根全体の耐久力を上げる効果もあります。雨漏りだけでなく、屋根を長持ちさせるためにも効果的な方法といえるでしょう。

ボルトキャップは、ナイロンや塩化ビニールなどで作られたボルト用のフタです。使用することにより、錆や歪みなどからボルトを守ることが可能です。

スレートの劣化（ひび・歪みなど）

波型スレート屋根の劣化（ひび・歪みなど）の修理・メンテナンス方法は劣化の程度によって異なります。

劣化が一部である場合は、該当する箇所に対してのみ貼り替えや補修などを行うケースが一般的です。その一方で、劣化が全体的に広がっている場合は、葺き替えやカバー工法など屋根全体に手を加えることになります。

どのような修理・メンテナンス方法が適しているかは、劣化具合やアスベストの有無によって異なります。実際に修理・メンテナンスをおこなう際は、まずは一度専門業者に見てもらうのがおすすめです。

苔の付着

苔の付着に対しては、清掃・塗装などの修理・メンテナンス方法があります。

清掃・塗装をおこなうことで、今現在の汚れを落とすのに加え、屋根の凹凸を減らし汚れがたまりにくい屋根にすることが可能です。

ただし、アスベストが含まれている波型スレート屋根の場合、清掃する際にアスベストが流れ出る可能性があります。清掃や塗装を検討する際は、事前に専門業者に相談するのがおすすめです。

屋根の雨漏り修理にかかる期間

屋根の修理にかかる期間は、1日～2週間程度です。

以下の表は、作業内容ごとにかかる修理期間の目安を記載したものです。

修理内容	修理期間の目安
屋根の塗装	2週間
葺き替え	1週間
カバー工法	10日
防水コーキング	1週間

倉庫や工場などで雨漏りの修理をする場合、施工内容によっては作業ができなくなる可能性があります。業者に修理を依頼する際は、修理期間や施工中に作業ができるのかなどを確認しておきましょう。

波型スレート屋根の雨漏り対策は「森工務店」にお任せください

波型スレート屋根で生じた雨漏りのメンテナンスや修理を検討している方は、ぜひ「森工務店」をご利用ください。

森工務店は埼玉県川口市にある工務店です。「痒い所に手が届く、また頼みたくなるような工務店」を目指し、東京・千葉・埼玉を中心に活動しています。

波型スレート屋根の修理は、高所作業となるだけでなく屋根材そのものが割れやすいことから、非常に危険を伴います。そのため、自分達での修理はおこなわず専門業者にご相談ください。

弊社は、一般住宅はもちろん、工場の屋根修理にも対応しております。建物の規模・種類を問わず雨漏りにお困りの方は、ぜひお気軽にご連絡ください。

まとめ

波型スレート屋根で雨漏りが発生する主な原因としては以下が考えられます。

• フックボルトの劣化
• スレートのひび・かけ
• スレートの歪み・浮き
• 苔の付着

波型スレート屋根は、耐久性・耐火性に優れた屋根材ではありますが、汚れや苔が付着しやすくこまめな清掃が必要な屋根でもあります。雨漏りを未然に防ぎ末永く使用するためにも、定期的にメンテナンスを実施しましょう。

森工務店は「また頼みたくなる工務店」を目指し、東京・千葉・埼玉を中心に活動をおこなっている工務店です。

雨漏り修理にも自信を持っており、原因特定から補修までを一貫してお請けいたします。スレート屋根の雨漏りでお困りの方は、まずはお気軽にご相談ください。